「芸術モダニズムにおけるローカリズムと反ローカリズム」研究会(第4回) 以下のとおり、研究会を開催いたしますので、ご関心のある方はふるってご参加 ください。   日時: 12月12日(金) 午後4時20分〜   場所: 文13教室(文法経講義棟1F)   講師: 佐々木茂人さん(大谷大学文学部助教)   題目:「記憶」としてのユダヤ文化:イディッシュをいかに語るか         −−ポーランドの事例から−−      概要: 映画『ショアー』が提起した「表象=上演」の問題、それは過去をめぐる       記憶」の問題へと敷衍できる。ホロコーストの「記憶」は、記念碑や博物       館などの記憶装置によって再生産される一方で、たとえば虐殺の現場となっ       たポーランドでは反ユダヤ主義が定期的に噴出し、残ったユダヤ系マイノ       リティは自らのアイデンティティの拠り所を求めて苦悩している。だが、       かつて300万人の話者を擁したイディッシュとその文化は、その間にあっ       て忘却の淵に立たされている。参照すべき「現実」を失ったイディッシュ       とその文化をめぐる研究は、こうした「記憶」の問題と直面せざるを得な       い。ぼくらは、どのようなスタンスでこれにアプローチし、これを語れば       良いのだろうか。 佐々木さんはもともとドイツ文学が専門、カフカ研究から出発して、現在は広く 中東欧現代文学に関心をもって仕事をされており、みずからもボヘミア研究会を 主宰するなど、関西における中欧研究のキーパーソンのひとりとして活躍中の、 若手研究者です。今回は、この夏のポーランドでの調査成果をふまえ、もっか考 えておられる問題について、お話いただく予定です。 (お問合せ先)大阪大学文学研究科 三谷研究室        Tel: 06-6850-5116 E-mail: mitanik@let.osaka-u.ac.jp